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COP10で配布しているパンフレット

ここで遅まきながら宣伝。
18日から始まったCOP10で、このパンフレットが配布されています。
タイトルは「市民がまもる生物多様性」。
COP10パンフ表紙

関東地方環境事務所から委託を受けて、主に同僚のJさんと私が中心となって作成しました。関東地方で稀少種の保全活動をしている市民団体と、環境省の取り組みを紹介するパンフです。印刷部数は5000部程度と少ないですが、お手に取る機会があったらぜひご覧ください。中身はこんな感じ。
COP10パンフ

さて、名古屋で開催中のCOP10、色々と課題はあるが自分としては以下の2つが重要だと思う。

①遺伝子資源の利用と公平な利益配分(ABS)の問題
主に、発展途上国の動植物の遺伝資源を元に、先進国が医薬品などを開発して利益が出た場合、その利益を途上国にも公平に分配する仕組みのこと。先進国が途上国から遺伝資源を採取し、開発で得た利益を独占する状況が問題化したことから、生物多様性条約に盛り込まれた。自分としては、途上国の遺伝資源を使うなら、利益をその国に還元するのは当然だと思う。そうなれば「生物多様性=財産」という認識が途上国に広まり、国家レベルで自然を守る動きが出てくると期待する。しかし途上国は過去に遡っての利益配分を要求しており、利益を守りたい先進国との対立は深い。お互いがどこまで歩み寄れるか、注目だ。

②ポスト2010年目標の策定
生物多様性条約の締約国は、「2010年までに生物多様性の損失速度を顕著に減少させる」という目標(2010年目標)を2002年のCOP6で採択した。しかしこれを実現することができなかったことは、誰の目にも明らかである。よって、今回のCOP10でこれにかわる新しい目標(ポスト2010年目標)を作る必要がある。新目標では、目標を数値で示せるか、また京都議定書のように法的拘束力を持った約束という形にできるかが注目される。

自然環境に関わる者にとって、COP10は歴史的一大イベントと言ってもいいと思うのだが、やはり国内での一般意識は低く、テレビ等でなかなか報道されない。自分は会議場に足を運んでいるわけではないので、状況がほとんどわからない。いずれにしろ、今週末でCOP10は閉会となる。どのような採決がされるか、たいへん気になるところである。   人気ブログランキングへ
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22:13 | 保護・保全 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

ホシヒメホウジャク その1 幼虫

ちょうど1ヶ月ぶりの投稿。
ここのところ、色々あってやる気にならなかった。
ちょっと息抜き。

家から最寄り駅までの徒歩7分、この道上ではこれまで何種類かのイモムシと出会ってきた。
大抵は仕事帰りの夜が多かったが、昨日は朝方、ブラブラと歩いていて葉にとまっているのを発見。
ホシヒメホウジャク幼虫1
イモムシハンドブックを見るかぎり、おそらくホシヒメホウジャクの幼虫だと思う。
季節が進んで張りがなくなってきた葉っぱの先端に止まっていると、まるで枯れた部分のようで、なかなか見事な擬態になっている。しかしこの日は目が冴えていたのか、すぐに発見。
ホシヒメホウジャク幼虫2
しかし同定に少し不安がある。ハンドブックには「尾角が長いのが特徴」と書いてあるのだが、こいつは短いのだ。しかし体の模様はホシヒメホウジャク以外考えられない。終齢幼虫になると尾角が長くなるのだろうか?しばらく飼育して見守ろうと思うが、ここのところ寄生を受けていて死んでしまう個体が続いたので心配だ。
ホシヒメホウジャク幼虫しっぽ

スズメガの中では最小クラスというのも気になるポイントです....... 人気ブログランキングへ
23:28 | 昆虫類 | comments (2) | trackbacks (0) | edit | page top↑