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増え続けるアライグマ

12/22は今年の調査納めだった。
さいたま市と川口市にまたがる現場で哺乳類の痕跡を探す。

ここで多いのがアライグマの足跡。最近特に増えている。
イヌやネコのように肉球タイプの足跡ではなく、人間の手のひらのような形が特徴的である。
機能も人間の手と似ていて、物をつかむことができる。
アライグマ足跡アップ
アライグマの足跡 CAPLIO GX100

アライグマは外来生物法という法律によって「特定外来生物」に指定されている。
農作物を荒らしたり、狂犬病や危険な寄生虫を持っている可能性があるなど、人間への悪影響が心配されることが理由のひとつ。また、サギのコロニーを消滅させる、フクロウの巣穴を奪う、トウキョウサンショウウオを捕食するなど、すでに生態系への具体的な被害も広がっている。外来生物法の罰則はなかなか厳しく、これ以上外来生物が野に放たれるのを抑制するには多少効果があるだろうと思う。しかしすでに野生化してしまった個体の駆除も進める必要がある。アメリカでは、アライグマの「ものをつかめる」という習性を利用して、他の動物の混獲を避けるような新しいワナも開発されていて、日本でも早く導入しないかなと思う。
アライグマ足跡
湿地には多くの足跡が残されている CAPLIO GX100

今日も夜になれば、アライグマたちはひっそりと行動しだすに違いない。この現場では、2~3月になるとニホンアカガエルが産卵をするのだが、その個体数は相当に少なくなっているから、アライグマによる捕食は大きなダメージとなるだろう。心配である。



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南部町のK原さん
短大時代の先輩による生きもの系ブログ。ご夫婦ともに生きものに関する鋭い観察眼、豊富な知識、収集癖をお持ちで、自分の自然観や生きもの屋としての姿勢も大きな影響を受けています。現在は鳥取を拠点に幅広く活動を展開なさっています。
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14:06 | 外来種 | comments (2) | trackbacks (0) | edit | page top↑

エコプロダクツ2008

12/11から12/13までの3日間、東京ビッグサイトでエコプロダクツ2008が開催された。
色々な団体や企業が出展し、自らが開発したエコ商品や環境保全への取り組みを宣伝するイベント。モーターショーやゲームショーの環境版といったところだ。「日本最大級の環境展示会」と銘打たれているだけあって、今年の来場者数は延べ17万人以上と、なかなかすごかった。
例年、我が職場も出展していて、自分も担当になってしまっている。ここしばらくはその準備でかなり忙しかった。
東京ビッグサイト
会場の東京ビッグサイト。久しぶりに臨海部へと赴いた。
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00:24 | 保護・保全 | comments (6) | trackbacks (0) | edit | page top↑