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アナグマ飼育記 ハゲ そして 離乳食にチャレンジ

この日は自宅近くの森のなかで散歩。
少しずつ屋外環境にも慣れさせなければ。
お外でミルク
実はこのころ、体毛がどんどん抜け落ちていた。
先日の獣医はそのために行ったのだが、すぐには原因がわからず。
どうやら疥癬でないことだけは確からしく、ほっとした。

元気に鳴く
毛が抜けること以外は全く問題なく、元気よく鳴いて動く。

脱毛の原因の一つとして考えられたのが、栄養の偏り。
犬のミルクでだけでは不足する成分があるのかもしれない。
大きさから言ってそろそろ離乳食を始めるべきだろうとのことで、
さっそく犬用の缶詰離乳食にチャレンジしてみた。
離乳食拒否
「イヤ!」

無理やり口に入れると少しは舐めてくれるのだけど・・・

子豚の尻?
ダンボール小屋に頭だけ突っ込んで眠る。他の2頭に押しのけられて、
入るスペースが無いのだ。この個体はすっかりハゲてまるで子豚のよう
になってしまった。


2013年6月1日
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21:13 | アナグマ飼育記 | comments (3) | trackbacks (0) | edit | page top↑

アナグマ飼育記 動物病院

いつものカゴでやって来たのは動物病院。
カゴのアナグマ
健康状態を診てもらうため、時々は獣医さんにお世話になる。
もちろん野生動物も診察できる先生だ。

血管探り
今回は採血。血管をさぐり・・・

採血
チクっと。こんな細脚から採るなんて、流石はプロ。
それにしても、アナグマが大きくなったら押さえつけるのは無理な気がする。


2013年5月30日 動物病院にて
23:50 | アナグマ飼育記 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

アナグマ飼育記 飲んで寝て

最初は苦戦したミルクだが、飲む方も飲ませる方も徐々に慣れてくる。
哺乳瓶の乳首を子猫用の小さなものに変えたのも効果があった。
アナグマミルク飲み
ただ、これはこれでちょっと細すぎ、ベストではない感じ。
なかなかミルクが減らず、先端の切り込みを広げたりもした。

お腹が満たされれば手の上でも寝てしまう。
アナグマ睡眠
あnアグマ睡眠顔
 元気に育ってくれよ。

 2013年5月20日 自宅にて
23:03 | アナグマ飼育記 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

アナグマ飼育記 ミルクで苦戦

アナグマのその後を心配するお声をいただいているので、少しずつ書いていこうと思う。


さて、これはアナグマを保護した翌日(5/16)の写真。
ミルクいや
飲んでくれよ~。

前の記事でも書いたが、アナグマの子ども3頭のうち2頭は目も開いていない赤ん坊だった。
そのため、頻繁にミルクをあげなければならないし、もちろん夜は家に連れて帰って面倒を見る。
最初の一週間ぐらいはなかなかミルクを飲んでくれなくて苦戦した。手元にあった哺乳瓶の乳首
が太すぎたのもその原因だろう。ちなみにミルクは犬用。

お腹いっぱいになった後は、スキンシップがあればすやすやと眠る。
アナグマ抱っこ1
人馴れしてしまうことを懸念して最初は及び腰だったのだが、傷病鳥獣の保護や野生復帰で有名
な獣医の記録の中に「スキンシップしないと一人前の成獣に育たない」とというのがあり、その後
は躊躇なく抱くようになった。

この頃は一日に5回ぐらいミルクをやっていた。自分一人では無理なので、嫁さんにも手伝って
もらう。体重は個体差があるが、450~500g程度。
アナグマ抱っこ2
朝4時からのミルクやりも、この寝顔を見ると苦にはならない。


2013年5月16日 職場及び自宅にて
19:34 | アナグマ飼育記 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

アナグマ飼育記 赤ちゃんの保護

「アナグマの赤ちゃんが捨てられている」

一報を聞いて、少し頭が混乱した。「野生動物を捨てる」ってなんだ?
何かのペットと間違えてるんじゃないか?
アナグマ赤ちゃん3兄妹
しかし駆けつけてみると、それは間違いなくアナグマだった。それも3頭の兄妹。
ダンボールをかぶせられて置かれていたという。

カイ正面
3頭のうち2頭はまだ目が開いていなかった。

狭い箱のなかでくっつけておけばおとなしいが、開けた場所に置いたり、3頭を
引き離すと途端に大声で鳴き出す。それは初めて聞く声だった。
カイ1
トウキョウダルマガエルの声をキンキンにしたような、
ギャギャギャギャギャギャ ギャギャギャギャギャギャ という連続音。
3頭が部屋の中で鳴き出せば、電話するのが不可能なぐらいの大音量。まるで警報だ。

後ろ脚にはまだ力がなく、足の裏が上を向いている。やわらかな肉球が丸見えだ。
じりじりとゆっくり動くことしかできない。しっぽは短く、なんとなく存在感が薄い。
アナグマ赤ちゃんの肉球

この子は唯一目が開いていた個体。
成長が一歩進んでいるようで、体重も一番重かった。
りく1
行政の担当部署に連絡するも、「幼獣は対応できない。もといた場所に戻すようにとしか言えない」
とのこと。哺乳にしろ鳥にしろ、行政が対応するのは野生復帰の見込みがあるものだけであり、なついて
しまう可能性が高い幼い個体は対応しないことになっているという(自治体によって異なります)。
担当者も本当は救いたいのだろうな、と感じた。

こうなると、選択肢は3つ。

 ①もといた場所に戻す
 ②動物園に引きとってもらい、展示動物として生涯飼育する
 ③自分の手で育て、野生に帰す

①はありえない。明らかに人の手で運ばれ、親と再開できる可能性は極めて低いだろう。
目が開いていない状態では、あっという間に飢えるかカラスの胃の中に収まるかだ。

②は一番無難だろう。動物園なら飼育のプロが揃っている。
しかし、ちょっと待てよ、と思う。アナグマはここでは希少種。
それを3個体も、自分の手で自然界から取り除いてしまうのは非常に面白くない。

それに、そんな理屈抜きにして、実は最初から頭の中では野生に帰したいと思っていた。
ただ、自分のやっている仕事仕事の中でそれが許されるのか、そして技術的に可能なのかというのが問題だった。
りく鳴く
ありがたいことに、上司が背中を押してくれた。
仲間も協力してくれる。
行政の担当部署も一時的な飼育を許可してくれた。

こうして、私はアナグマの仮親をすることとなった。
りく正面
 大丈夫、きっと森に帰してやるから。


 2013年5月15日
00:23 | アナグマ飼育記 | comments (5) | trackbacks (0) | edit | page top↑